アベノミクス以降,「雇用が改善した」といわれるようになったが,果たしてそれは本当なのだろうか。第1部では労働市場の問題がどこにあるのかを特定する。

なお,第1部はPart1 総論Part2 各論で構成されている。

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Part 1 総論
Part 2 各論

第1部では,以下のようなアベノミクス批判を統計データによって検証していく。

結局,安倍政権は強者の味方。首相は「雇用が改善した」といってひとり喜んでいるけど,じゃあそこに弱者はどれだけ含まれているのって話。自民党政治のなかではいつも女性や高齢者などの弱者がないがしろにされる。

アベノミクスでやってるのは正規雇用を非正規雇用に振り替えて,見た目上の雇用をよくしているだけ。1人の正社員を2人の短時間労働者に置き換えるような,いわばワークシェアリングみたいなことを国がやっているにすぎない。

アベノミクスで失業率が低下したのは,単に少子高齢化で労働者数が減少したから。景気が良くなったからでも,雇用環境が好転したからでもない。

失業率は民主党政権の頃から一貫して低下してきた。雇用の改善はアベノミクスの成果でもなんでもない。むしろ民主党時代の努力の結果。

誤った政策批判はかえって本当の問題を覆い隠してしまう。第1部ではこうした批判が正しいのかを確認する形で,労働市場の真の問題を探っていく。ただし,世間の批判には問題の本筋と関係の薄いものも多い。そうした批判の検証はすべてPart2 各論に掲載している。したがって,Part 2はおまけの議論であり,Part 1を読んだ段階で第2部に進んでも問題ない。

Part1総論

Part2各論

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